Clubhouseで作った部屋の名前を一部晒しながら命名のコツを考えてみる

2月1日にClubhouseを始めてから、毎日複数の部屋を作り続けてきた。どれくらい人が来てくれるか、どんな会話が繰り広げられるかは部屋の名前や開設する時間帯によってさまざまだ。以下、部屋を作り続けるうちに気づいた命名のコツを、実際の部屋タイトルを晒しながら説明していく。

1.面白い話や有益な話はしなくていいと暗に伝えてみる

Clubhouseを始める前は「意識高い人たちが集うSNS」という印象があった。しかしいざ自分でやってみると、必ずしもキラキラした人間である必要はないと気づいた。むしろテンションの高さやすてきな自分を演出できず、疲れている人が多いのではないか。実際、私の部屋を訪れる人は「自分は有名じゃないし、話もうまくないし」と最初は尻込みする。そこで、私は部屋の名前で思いっきりハードルを下げてみた。以下がそれだ。 

・ダウナーな人が中くらいまでテンションを上げていく部屋
・テンションの低い人だけが入室を許される部屋
・俺は有益なことは一切しゃべりたくないんだ

 どうだろうか。テンションが高くて人見知りしない人、有益な話をしようとする人はむしろ敬遠される可能性のある部屋。そんな建前を作っておくと、部屋を運営する側も訪れる側も、「何か面白い話をしなきゃ」という心理的な枷から解放され、逆に楽しく話ができる。部屋を開設したことのない人は、まずこのあたりから試してほしい。

 

2.自分はレスポンスしないと明言してみる

Clubhouseをやっていると「自分は話せる状況にないが人の話は聞きたい、しかしいまある部屋の中に好みのものはない」というシチュエーションが発生する(移動中など)。そんな時は、自分が好きな人に集まって話をしてもらえばいい。そこで、自分はレスポンスしない前提の部屋を何度か作った。

・松本に向かって自分の行いを懺悔する部屋(レスポンスはありません)
・最近興味のあることを話してほしい(レスポンスなし)

 部屋の主は「レスポンスしない」と明言している。訪れた人たちにとっては、小さな非常事態だ。人間はイレギュラーな状況に置かれると、何とかここを乗り切らねばと考え、周囲との結束が深まる。このタイプの部屋は集まった人々の相性次第で楽しさの度合いが変わってくるが、趣向を凝らしてみる価値はあるだろう。

 

3.みんなに関係しそうなタイムリーなネタをぶち込んでみる

Clubhouseの部屋のタイプは、ごく一部の人たちがスピーカーになる「ラジオ型」とみんながスピーカーになる「雑談型」に大別できる。私はだいたい後者を選ぶ。自分で話をするよりも、人の話を聞くほうが面白いからだ。しかも友達だけでなく、知らない人とも話してみたい。そんな時に有効なのが、みんなに関係しそうなタイムリーなネタをタイトルにぶち込むスタイルだ。

・気圧に敗北した民が雑談しながら人生をやっていく部屋
・気圧ごときに振り回されるちっぽけな俺たちだが
・確定申告の準備を始めようとしている民が集う部屋

不定期で訪れるうれしくないイベントに「低気圧」がある。これまでは頭痛ーるを片手に独りで体調不良を乗り切ってきたが、同じ悩みを抱えている人は多いと考えられる。そこで、上記の気圧部屋を低気圧まっただなかに立ててみたところ、非常に多くの人々が集まり、意外にも有益な情報交換ができた(ぼやきながら各自作業を進めるくらいのつもりで考えていたのに)。確定申告ネタの場合もほぼ同様の結果だった。定期、あるいは不定期で訪れるタイムリーなネタをぶち込んでいくと、状況を同じくする人たちと話ができて楽しい。

 

3.協力を乞うてみる

人間、生きているといろいろ困る。大きなものでは就活の失敗やパートナーとの別れ、小さなものでは今夜の献立決めなど。そういう時、誰かがそばにいてくれたり、知恵を出してくれたりするといい。Clubhouseでならば、きっとみんなが力を貸してくれるのではないか。そう思い、いくつか協力を乞う部屋を立ててきた。 

・悲しみにくれる松本をみんなで励ます部屋
・みなさん私を褒めてください
社会学を学ぶには何から始めればいいのかな
・おすすめのドキュメンタリーを教えてほしい
・みんなのおすすめマンガを私に教えてくれ

上記には「感情をケアしてほしい」系と「知恵を出してほしい」系の2つが混在する。しかし、集まる人々の違いはさほどない。意外にも、「感情をケア」系の部屋でも初めて会う人たちが訪れて励ましやアドバイスをくれる。Clubhouseを通じて人の温かさを知った。なお、「知恵を出してほしい」系の部屋では、その道のプロが来てアドバイスしてくれる場合もある。「Clubhouse知恵袋」の威力は、本家Q&Aサイトをはるかにしのぐ。

 

4.その他いろいろ

毎日多くの部屋を立てていると、次第にすべてがマンネリ化してくる。そこで新しい風を取り込むべく、新たな方向性のタイトルをつど考案している。上記に区分できないタイプをまとめて紹介しよう。 

(1)最近やっていることをちょっとだけ話す部屋
(2)深夜にちょっとだけ俺と話さないか
(3)真実を発見してしまったから、みんなにも伝えたい
(4)Kさんを召喚する部屋
(5)最初に集まった5人が雑談する部屋
(6)人前では好きと言いにくい映画を語る部屋

 毎日会う友人であっても(1)のような部屋を立てると、これまで話題に上らなかった中長期的な目標を話してくれたりする。(2)はセンチメンタルな気分の時に立てた雑談部屋。(3)はちょっとしたライフハックを発見した時に立てた部屋で、あえて煽り気味にしている。(4)はpingを飛ばさず、念の力だけで松本の友人である売れっ子ライターK氏を召喚するというネタ部屋。(5)はスピーカーの数を限定して雑談する部屋。Clubhouseには部屋に入場できる人の数を指定する機能がないようなので、部屋のタイトル付けで制御している。(6)は映画『花束みたいな恋をした』をめぐる雑談の流れで立てた部屋。深夜のテンションだからこそ話せるテーマで、我ながら気が利いていると思う。

 
備考:部屋のタイトルに爆破時刻を入れる

私はいつも部屋タイトルの末尾に部屋を閉じる時刻を入れるようにしている。これを設定すれば、運営側・参加側の双方が「一定の時間になれば部屋がなくなる」と意識できる。運営側は部屋を閉じる時によけいな説明をしなくていいし、参加側もスピーカーになった時の心理的なハードルが下がる(たぶん)。私は往々にして爆破時刻を守らない。しかし爆破時刻を設定することで、疲れて部屋を閉じたくなった時に「もうだいぶ時間が過ぎたから」と切り出しやすくなるだけでなく、時々「爆破の瞬間に立ち会いたい」と言って来てくれる人もいる。だから爆破時刻の設定には意味がある(たぶん)。

 

私はビジネス目的でClubhouseを利用しておらず、同所で生産しているのは友情だけだ(詳しくはこちらのPodcastを→「はなれより。」vol.13)。だから、集客目的で部屋のタイトル付けを工夫したことはない。私が部屋の名前をめぐって実験し続けているのは、さまざまな人に来てもらい、楽しく話ができるようにするためだ。そのような意味では上記のテクニックも使えると思うから、みんなにも活用してほしい。ちなみに私のClubhouseのアカウントは、Twitterなどと同じ@tekitoeditorだ。よろしくな!