地層を剥がす

松本のメモです

快適な仕事環境を求めて

フルリモート・フルフレックスの職場で働いています。自宅にいながらにして、好きな時に働ける。それ自体は恵まれていることだと思うのですが、一方で「仕事環境をどう整えるか」という問題が発生します。

 

私はこの問題を「取るに足らないもの」として見過ごしてきました。……が、身体は正直です。仕事の時は机に向かうけれど、休日はゴロ寝したくなり、個人プロジェクトや勉強がいっさい進まなくなってしまったのです。よくよく身体に耳を傾けてみると、「首が凝って痛い」「腰が不穏」などと訴えてきます。そうか、私の身体、悲鳴を上げてたんや……!(気づくの遅すぎ)

 

というわけで今年6月、仕事環境を整えるプロジェクトを立ち上げました。新たに導入したのは、以下の品です。

 

  • ワークチェア
  • 傾斜台
  • モニターアーム
  • 除湿機
  • キーボード

 

しめて20万円ほど。私にとっては思い切った出費でした(ケチなので)。けれど、今回の改善で身体の疲労が圧倒的に減り、机に向かうのが楽しくなって、休日でも元気に作業ができるようになりました。お値段以上の効果は得られたと感じ、満足しています。

 

しかし「揃えたけど要らなかった」「選び方に失敗した」と感じているものも中にはあります。ですので、これから自宅で仕事環境を整えようとしている方のお役に立つよう、以後、選び方のポイントや反省点など含めて記事を投稿していきます。

水木しげる先生のすごさを再発見した

「今年は発注されていない文章を量産するぞ」と決意したにもかかわらず、まったく書けていません。ブログの更新も約1か月ぶりです。

 

やー、怒涛の日々でしたね。しかし、自分の人生を振り返ると、ずっと怒涛の日々なので、天寿をまっとうするまでこの状態が続くものと思われます。

 

この1か月は新たな案件で頑張ったり、約2年ぶりでビーチコーミングしたり、いつものように各種博物館に行ったり、ドキュメンタリー『太陽の塔』を2回観たりしていました。

 

ここ1か月で最も印象に残っている出来事は「水木しげる先生の再発見」です。九段下に「しょうけい館」という戦傷病者の方々に関する展示をしている博物館があります。先日そこに行ったら、入館時に水木しげる先生の絵がプリントされたクリアファイルをもらいました。入館料無料なのに、プレゼントまで……!

 

ちょうど水木先生の展示をやっているタイミングだったからかもしれません。常設展をひととおり観た後、「水木先生の展示も観ていくか」と思い、立ち寄ったところ、水木先生のエグいまでの大物ぶりを見せつけられることになりました。

水木先生の偉大エピソード

その1:人生に期待していない。ラバウルで腕を失った時も、サラッとその事実を受け入れていたらしい。

日本に帰国する前、「両親が腕を失った自分を突然見たら驚くだろうから、事前に知らせておくか」という気持ちではがきに左腕のない自身の絵を描いて送った水木先生。しかし、対面した両親は当然驚愕します。彼らのリアクションに、水木先生は「えっ、そこまでのこと?」とびっくりしたようです。そりゃ驚くよ!!!

 

その2:仕事は次々クビになり、困窮し、マンガ家として人気が出るまでにもかなりの時間がかかった。それでも「ま、人生こんなもんだろ」と受け入れていた。

普通ならばやる気を失っても仕方ない状況です。しかしその中でも、自分の好きなことを続け、楽しく生きていたのはすごい。

 

ひとことで言えば「現実は現実として受け入れ、好きなことを続けた」つまり「マインドフル状態であり続けた」という話です。

 

一方でマインドフルネス3年目の私は最近やさぐれていて、水木先生の境地とはほど遠い状態にあります。本業や副業も重要だけど、自分にとって大切なことにもっと時間を使っていきたいですね。そう、こういう非生産的なブログを量産するとか。

2023年1月の縄文活動

昨年末体調を崩し、縄文文化への興味を一時的に失っていました。体力が落ちると気力も落ちるんですね。おかげさまで最近は元気を取り戻し、縄文への情熱もよみがえっています。以下は2023年1月に行った縄文関連の活動です。

 

1月に観た展示

杉並区立郷土博物館分館「発掘された縄文時代 割れた石棒のなぞにせまる―光明院南遺跡―」

  • 高円寺の遺跡から出土した割れた石棒にフィーチャーした展示
  • 石棒は柄鏡形住居址から見つかったとのこと
  • 柄鏡形住居址は加曽利貝塚でも発見されており、そこからも石棒が出土しているらしいですよ!(同貝塚発掘調査現地説明会で得た豆知識)

 

千葉市立郷土博物館「遺物から見える地域文化の発達 縄文時代前期後葉~末葉」

  • 地域によって異なる遺物の形式を見せる展示
  • 十三菩提式土器は細工が見事で美麗
  • 土器を復元した千葉市埋蔵文化財センターの方のメモが面白かった
  • 祭祀の道具とともに発見されたちんこい土偶がキュート
    • 表面のキラキラはおそらく雲母だな
 

神奈川県立歴史博物館「縄文人の環境適応」

  • 気候変動の時代を生きた縄文人たちの生活を遺物とともに解説
  • 気候が縄文文化に与えた影響は大きい
  • 神奈川から出土した土偶の一部が中部高地の顔面把手みたいな顔立ちだった
    • 神奈川は中部高地からの交易ルートに入っていたのかも?
  • 謎の動物型土偶が味わい深かった
    • 「笑みをたたえる猫」みたいな感じでした

 

参加したイベント

「遺物から見える地域文化の発達-縄文時代前期後葉~末葉-」関連講座

千葉市埋蔵文化財調査センターが企画したイベントにオンラインで参加。研究者による土器の文様解説がメイン。めっちゃ勉強になりました。土器の楽しみ方がわかってきましたね。

 

消化した映画・本

 

1月の妄想

道祖神は石棒から発展したものではないかと妄想。日本最大の石棒は長野県で発見されています。道祖神発祥の地も同じく長野県なんですよね。何らかのつながりがあるんじゃないだろうか!

 

1月の私

「デパ地下でおいしいものを買い、公園で食べる」というレクリエーションにハマっています。写真は崎陽軒シウマイ弁当

行きつけの公園で弁当を広げると、鳩の大群が群がってきます。

誰か餌をやっているのでしょう。野生動物の餌付けはNGですよ! ところで、この公園の鳩たちは特定の音に反応するようで、レジ袋のガサッという音で一気に集まり、ビニールをピッと剥がす音で一気に散っていきます。条件反射ってすごいですね。

不忍池辯天堂の石碑たち

最近出かけると、なぜか弁才天ゆかりの地にたどり着く。しかし有名な不忍池辯天堂にはお参りしたことがない。そこで先日行ってみると、境内が石碑だらけだった。

 

魚塚。東京魚商業協同組合が建てたらしい。

めがね之碑。デザインされているのは徳川家康のめがねだという。

ふぐ供養碑。

鳥塚。この写真ではサイズ感が伝わらないが、ゆうに3メートルはあるだろう巨大な石碑だ。

スッポン感謝之塔。この石碑だけ、なぜか「感謝」となっている。

庖丁塚。

扇塚。

鳥や魚、スッポンのような生き物と並び、めがねや扇、庖丁のような無生物も供養の対象となっている。いずれも弁才天とはあまり関係がなさそうだが、なぜ境内にこれらの石碑があるのか。調べると、東京新聞の記事が見つかった。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

弁天堂などによると、殺生を禁じる仏教で慈悲の行いとされる「放生」の池に見立てて、商売でそれぞれの生き物を扱う業界団体が感謝と供養の意味で建てた物という。

 

この記事にはこれ以上の説明がなく、なぜ不忍池辯天堂の池が選ばれたかはわからなかった。だが、おそらくは戦後の闇市から繁華街となっていった上野という土地柄だろう。同地の歴史がもっと知りたくなった。

 

2023年の目標は「恥をさらす」

現在は2023年1月13日だ。つまり、2023年が明け、しばらく経つ。その間、自分なりに新年の目標は立てた。しかし、自分ひとりの胸のうちにそれを秘めていては、2022年以前と何ら変わらない日々が続くだろう。そこで、誰も読まないかもしれないが、多くの人の目に触れうるこのブログにて、自分の目標を公言しておく。

 

私の目標をざっくりまとめると「恥をさらす」だ。私はこれまで多くの方に期待をかけていただいた。それなりの結果も出したと思う。しかし黒子に徹し、極力目立たないようにしてきた。そういう生き方はずるかったと感じる。何かあったとしても、自分自身が責任を負う必要はないわけだから。「安全な道を選び、自分でリスクをとってこなかった」という気持ちがとにかく強いのだ。

 

私はWebメディアが一般的ではない時代から、ディレクターや編集者として立ち上げ仕事をやってきた。そのような経歴を知っている人は「いやいや、十分リスクテイキングしてきたでしょう」と言ってくれる。しかし、そうではない。本来の私は自分の興味を追求し、やってみたい人間なのだと思う。だが失敗して恥をかくことを恐れ、個人としては十分な試行錯誤をしてこなかったのではないか。

 

そういうわけで、今年はこれまでやってこなかったことに挑戦し、試行錯誤する経験を積みたい。結果的に、恥をさらすことになるだろう。それに慣れたいと思っている。

和暦・西暦を変換するGoogle日本語入力ユーザー辞書をアップデートしたよ

以前作った以下2つのGoogle日本入力ユーザー辞書をアップデートしました。

 

tekitoeditor.hatenadiary.com

tekitoeditor.hatenadiary.com

 

今回のバージョンでは、和暦の切り替え日を入れています。

 

例1)和暦→西暦辞書で大正1年の西暦を知りたい場合

「たいしょう1」と入力して変換すると「1912(7/30から)」と出てきます。

 

例2)西暦→和暦辞書で1912年の和暦を知りたい場合

「1912」と入力して変換すると「明治45(7/30まで)/大正1(7/30から)」と出てきます。

 

tsvファイルは以下から落とせます。

 

和暦→西暦変換辞書

西暦→和暦変換辞書

 

詳しい使い方は、それぞれ上の記事をご覧ください!

e-StatのAPIに触ってみたよ 「統計表の情報を取得するのが意外と面倒」編

最近、仕事で行政の統計を見ることが多い。「行政の統計」といえば「e-Stat」。そういえば同サイトではAPIを公開していたなと思い、触ってみることにした。同APIの利用にあたっては、ユーザー登録をし、アプリケーションIDを取得する必要がある。詳細は以下で確認してほしい。

www.e-stat.go.jp


まずは先人の知恵に触れようと考え、Qiitaでいくつかの記事を参照した。とくに役立ったものがこれだ。

qiita.com

この記事では、e-Stat APIは「沼」であると指摘し、全部で4つの沼ポイントを挙げている。

ポイント1:データ多すぎ問題
ポイント2:API結構複雑だよ問題
ポイント3:〇〇コード多すぎ問題
ポイント4:意外とGISで使えるデータないよ問題

とくに重要なのがポイント2だ。e-Stat APIは、全部で7つある。以下がそれだ。

統計表情報取得
メタ情報取得
統計データ取得
データセット登録
データセット参照
データカタログ情報取得
統計データ一括取得

統計データを取得するには、まず統計表情報APIで情報を取得し、どのような統計表があるかを知るステップを踏まなければならない。そこで、まずは試してみることにした。

import requests
import pandas as pd
import json

url = 'http://api.e-stat.go.jp/rest/3.0/app/json/getStatsList'
params = {
'appId':'xxxxxxxxxxxxxxxx',
}

res = requests.get(url, params=params)
content = json.loads(res.content)
print(content)

すると、以下のようなエラーメッセージが表示された。

IOPub data rate exceeded.
The Jupyter server will temporarily stop sending output
to the client in order to avoid crashing it.
To change this limit, set the config variable
`--ServerApp.iopub_data_rate_limit`.

長々と言われてるけど、要は取得したデータが大きすぎてこのままの設定じゃ表示できないよ、ってことだろう。十数万件の統計表情報を取得したら、こうなっても不思議ではない。というか、当たり前だ。でもメンドい……。(続く)